卵は犬猫にとってどんな食材か

犬や猫のごはんに卵を足したい。

そう考えたとき、生でいいのか、加熱が必要なのか、殻は使えるのかと、迷うポイントが一度に出てきます。

は高タンパクで、必須アミノ酸をバランスよく含む食材として知られています。

消化のよいたんぱく源とされる一方で、量や与え方を間違えると腸への負担になることもあります。

順に整理していきます。

まず量から決める

卵は栄養が濃い食材です。

総合栄養食を主食にしている犬や猫にとって、卵はあくまで補助的な位置づけになります。

トッピングやおやつと同じく、1日のエネルギーの1割程度までという目安がよく使われます。

たくさん食べれば食べるほどよいというものではありません。

多すぎるたんぱく質は、小腸で消化しきれずに大腸まで届き、腐敗発酵の材料になることがあるとされています。

腸活を意識するなら、量の枠を先に決めてから、生か加熱かを考えるという順番が現実的です。

生か加熱か

生の卵白には、アビジンというタンパク質が含まれています。

アビジンは、ビオチンというビタミンの吸収を妨げるとされる成分です。

継続して大量の生卵白だけを与え続けると、ビオチン不足につながる可能性が指摘されています。

ときどき少量を与える程度であれば、大きな心配はないとされています。

ただし、心配な場合や毎回与えたい場合は、加熱してから与えるほうが安心です。

加熱するとアビジンの働きは弱まるとされ、殺菌の面でも安全性が高まります。

卵黄は生でも比較的問題が起こりにくいとされていますが、卵白と分けずに与える家庭がほとんどです。

迷ったら、卵黄も卵白もしっかり加熱してください。

味付けはせず、油やバターを使わずに調理します。

卵の殻をどう考えるか

卵の殻は炭酸カルシウムが主成分です。

細かく砕いて、手作りごはんのカルシウム源として使われることがあります。

ただし、必要なカルシウムの量は体格や食事全体のバランスによって大きく変わります。

自己判断で足すと、過剰や不足の原因になりかねません。

手作りごはん中心の食事でカルシウムを補いたい場合は、量の設計を獣医師や栄養の専門家に相談してから進めることがすすめられます。

総合栄養食を主食にしている子であれば、殻を追加する必要はふつうありません。

アレルギーの心配

卵は、食物アレルギーの原因になりうる食材のひとつとして知られています。

はじめて与えるときは、ごく少量から試してください。

皮膚のかゆみや赤み、便のゆるさなど、いつもと違う様子がないか、数日は注意して見ます。

異変があれば与えるのをやめ、動物病院に相談してください。

まとめ

  • 卵は高タンパクで消化のよいたんぱく源。ただし補助的な食材として量を決めて使う
  • 生の卵白は、ビオチンの吸収を妨げる可能性が指摘されている。心配なら加熱する
  • 殻をカルシウム源にする場合は、量の設計を専門家に相談する
  • はじめては少量から。皮膚と便の様子を見ながら進める

たんぱく質と腸の関わりは犬猫の高タンパクフードは腸にいいのかでも整理しています。

ここに書いた内容は一般的な知識の紹介であり、獣医療ではありません。持病がある子や治療中の子では、食事内容そのものが治療の一部になっている場合があります。食物アレルギーの心配がある場合や体調に不安があるときは、動物病院で獣医師にご相談ください。