高タンパクフードが選ばれる理由
犬猫のフードやおやつでは、高タンパクをうたう商品をよく見かけます。
筋肉や被毛の材料になるタンパク質は、犬猫にとって欠かせない栄養素です。
鶏むね肉・ささみのように、低脂質で高タンパクな食材が好まれるのも、この栄養バランスの良さが理由とされています。
ただし、タンパク質の量を増やせば増やすほど腸にいい、というわけではないとされています。
消化しきれなかった分はどこへ行くか
食べたタンパク質は、まず小腸で消化・吸収されます。
問題になるのは、小腸で消化しきれなかった分です。
消化されなかったタンパク質は大腸まで流れ込み、そこで悪玉菌のエサになります。
これはタンパク質の腐敗発酵と呼ばれる過程で、腐敗物質や有害なガスを生む側の発酵とされています。
大腸で有益な短鎖脂肪酸を生む発酵とは、材料も結果も異なります。
つまり、腸にとって大事なのはタンパク質の量そのものではなく、小腸でどれだけ消化しきれているかという点です。
与え方でできる工夫
消化の負担を減らすために、いくつかの工夫が語られています。
よく加熱すること
生よりも加熱したもののほうが、消化への負担が少ないとされています。
小さく刻むこと
早食いや丸呑みの癖がある子には、一口の大きさを小さくする工夫が勧められます。
食物繊維と組み合わせること
食物繊維を含む食材を一緒に与えると、腐敗発酵よりも有益とされる発酵を後押しできると考えられています。
フードの切り替えは少しずつ行うこと
高タンパクなフードに変えるときも、急な切り替えは避け、数日から1週間ほどかけて少しずつ量を増やすことが勧められます。
便やにおいを手がかりにする
タンパク質を消化しきれているかどうかは、見た目では分かりにくいものです。
手がかりのひとつとされているのが、便やおならのにおいです。
においがいつもよりきついと感じたら、腐敗物質が増えているサインとして語られることがあります。
日々の便の状態を観察しておくと、フードや与え方を見直すタイミングに気づきやすくなります。
急な下痢や食欲不振など、明らかな不調がある場合は、フードを見直す前に動物病院で相談してください。
まとめ
- 高タンパクは大事な栄養素だが、量を増やすほど腸にいいわけではないとされる
- 消化しきれなかった分は大腸で腐敗発酵の材料になり、においの変化として現れることがある
- よく加熱する、小さく刻む、食物繊維と組み合わせるといった与え方が対策として語られる
- フードを切り替えるときは少しずつ、便の様子を見ながら進める
タンパク質やごはんに関わる用語は食材・ごはんの用語一覧にまとめています。
本記事は犬と猫の健康にまつわる一般的な知識の紹介であり、病気の診断・治療・予防を目的とした獣医療行為ではありません。食物アレルギーや持病がある場合、体調に不安があるときは、必ず動物病院・獣医師にご相談ください。


