低温製法
low temperature processing
Definition
ペットフードを高温にかけすぎずに作る製法。高温加工で起こる栄養素の変化を抑える狙いがあるとされる。
この項目のポイント
- 低温製法はフードを高温にかけすぎずに作る製法のこと
- 高温加工では熱変性や酸化、ビタミンの損失が起こりやすいとされる
- 食物繊維の発酵性は加熱の温度帯で変わると報告されている
低温製法とは
低温製法とは、ペットフードを高温にかけすぎずに作る製法のことです。加熱の温度帯を抑えることで、高温加工にともなう栄養素の変化を小さくする狙いがあるとされています。
フードの品質は原材料だけで決まるものではなく、どう加工されたかによっても変わると考えられています。低温製法は、その加工の側面に目を向けた考え方だといえます。
高温加工で起こるとされること
高温での加工では、次のような変化が起こりやすいとされています。
- タンパク質の熱変性
- 油脂の酸化
- ビタミンの損失
- 食物繊維の性質の変化
また、高温加熱では糖とタンパク質が結びついた物質(AGEs)ができやすいことも指摘されています。加熱そのものは保存性や安全性のために必要な工程でもあるため、高温イコール悪という単純な話ではなく、温度帯によって何が変わるかを知っておくことが大切です。
食物繊維の発酵性と加熱
腸の視点で注目されるのが、食物繊維の発酵性、つまり腸内細菌がエサにできる性質です。研究では、蒸す程度の加熱では食物繊維の発酵性が保たれた一方、より高温になる加熱では水溶性食物繊維の発酵性が下がったと報告されています。
食物繊維は腸内細菌叢にとってのエサになる存在です。同じ食材を与えていても、加熱の仕方によって腸の中での使われ方が変わる可能性がある、という視点は覚えておく価値があります。
フード選びの視点として
低温製法は、フードを選ぶときの視点のひとつです。製法だけでフードの良し悪しが決まるわけではなく、原材料、栄養バランス、うちの子との相性を含めて見ていくのが基本とされています。無添加フードと同じく、言葉のイメージだけで判断せず、中身を確かめる姿勢が役立ちます。
新しいフードを試すときは、フードの切り替えの手順にならって少しずつ移行し、便の様子を見ながら進めてください。
本項目は一般的な知識の紹介であり、獣医学的な診断・治療を目的とするものではありません。愛犬・愛猫の体調に不安があるときは、動物病院・獣医師にご相談ください。
FAQよくある質問
低温製法のフードは腸に良いのですか?
低温製法であること自体が腸に良いと断定はできません。栄養バランスや原材料を含めた全体で考えるのが基本とされています。
高温で加工すると何が変わるのですか?
タンパク質の熱変性、油脂の酸化、ビタミンの損失、食物繊維の性質の変化などが起こりやすいとされています。
手作りごはんでも加熱の仕方を気にしたほうがいいですか?
加熱の温度帯によって食物繊維の性質が変わると報告されています。ただし加熱不足による衛生面の心配もあるため、進め方は獣医師に相談すると安心です。