腸のしくみ

タイトジャンクション

tight junction

Definition

腸の細胞と細胞をぴったり結びつけている接着構造。ここがゆるむと本来通さないはずの物質が体内に入りやすくなると考えられている。

この項目のポイント

  • タイトジャンクションは腸の細胞同士を結びつけている接着構造
  • ゆるむと通さないはずの物質が入りやすくなると考えられている
  • 腸だけでなく皮膚や口腔、血管の上皮にも共通してある構造

タイトジャンクションとは

タイトジャンクションとは、腸の細胞と細胞をぴったり結びつけている接着構造のことです。日本語では密着結合と訳され、細胞同士のすき間を閉じることで、本来は通す必要のない物質がそこをすり抜けないようにしているとされています。

腸は、必要な栄養だけを選んで取り込む場所です。その選別を成り立たせているのが、細胞そのものの働きと、この細胞のあいだを閉じているしくみだと考えられています。細胞が並んでいるだけでは、そのすき間から素通りしてしまうためです。

壁そのものより、壁と壁の継ぎ目に注目した言葉だと考えるとイメージしやすい構造です。

ゆるんだときに語られること

この結びつきがゆるむと、本来は通さないはずの物質が細胞のすき間から体の内側へ入り込みやすくなると考えられています。その状態を説明するときに使われるのがリーキーガットという言葉です。

このとき話題にのぼりやすいのが、一部の細菌の膜の成分であるLPSです。腸の中にとどまっている分には問題になりにくいものの、バリアがゆるんで血液側へ漏れ出すと免疫が異物として反応するとされ、研究が進められています。

タイトジャンクションは単独で働くわけではなく、腸の内側を覆う粘液層とあわせて、腸のバリアを二重に考えるのが一般的です。

腸だけの構造ではない

タイトジャンクションは腸に固有のものではなく、皮膚、口の中、血管の上皮にも共通してある構造とされています。体のあちこちで、内と外を分ける境目には同じしくみが使われているという整理です。

腸と皮膚を結びつけて考える腸皮膚相関のような見方が出てくる背景にも、この共通性があります。離れた場所の話が結びつけて語られるのは、そもそも似た構造で守られているためだと説明されることがあります。

栄養との関わり

タイトジャンクションを保つうえで、亜鉛などの栄養が不足すると保ちにくくなるという指摘があります。構造そのものが体の材料でできている以上、材料が足りない状態が続けば保ちにくくなるという考え方です。

ただし、特定の栄養素をとれば整うと断定できるものではありません。日々のごはんと腸内細菌のバランスを含めた全体として考えられている領域です。

サプリメントなどで栄養を足すことを検討する場合も、自己判断はせず、動物病院で相談してから決めると安心です。

本項目は一般的な知識の紹介であり、獣医学的な診断・治療を目的とするものではありません。愛犬・愛猫の体調に不安があるときは、動物病院・獣医師にご相談ください。

FAQよくある質問

タイトジャンクションは日本語で何といいますか?

密着結合と訳されます。細胞と細胞のすき間を閉じている構造をさす言葉です。

タイトジャンクションとリーキーガットの関係は?

この接着構造がゆるんだ状態を説明するときにリーキーガットという言葉が使われます。研究が進められている領域で、断定的に語れる段階ではないとされています。

栄養との関わりはありますか?

亜鉛などの栄養が不足すると保ちにくくなるという指摘があります。ただし特定の栄養素だけで整うと断定できるものではありません。