亜鉛
zinc
Definition
細胞の入れ替わりや、細胞同士をつなぐ構造を保つのに関わるミネラル。腸や皮膚のバリアとの関わりが知られている。
この項目のポイント
- 亜鉛は細胞の入れ替わりや細胞同士をつなぐ構造に関わるミネラル
- 不足すると腸や皮膚のバリアが保ちにくくなると考えられている
- 総合栄養食なら不足しにくいが、手作りごはん中心では不足しやすい
亜鉛とは
亜鉛とは、細胞の入れ替わりや、細胞同士をつなぐ構造を保つのに関わるミネラルです。腸の粘膜も皮膚も、細胞が絶えず入れ替わることで成り立っている組織のため、亜鉛はその土台を支える栄養素として語られます。
腸の話題では菌やそのエサに注目が集まりがちですが、菌が住む場所である粘膜そのものにも材料が必要です。亜鉛はその材料側の話として登場します。
腸のバリアとの関わり
腸の細胞は、タイトジャンクションと呼ばれる構造で隣どうしがしっかりつながっています。亜鉛はこの構造を保つのに関わるとされ、不足すると腸のバリアが保ちにくくなると考えられています。
バリアがゆるんだ状態はリーキーガットという言葉で語られることがあり、腸のバリアは体を守るしくみ、いわゆる腸の免疫とも切り離せない関係にあります。菌やエサの話だけでなく、粘膜そのものの材料が足りているかという視点で、亜鉛は繰り返し名前が挙がります。
皮膚・被毛との関わり
亜鉛は、皮膚や被毛の状態との関わりも知られているミネラルです。皮膚も腸と同じくバリアを持つ組織で、腸の状態と皮膚の状態を結びつけて考える腸皮膚相関や、皮膚表面の皮膚常在菌の話題の中でも、栄養面の要素として取り上げられます。
ただし、皮膚の不調には食物、環境、寄生虫、内分泌など多くの要因があります。亜鉛だけで説明できるものではないため、かゆみや脱毛が続くときは動物病院で原因を確かめてください。
食事での考え方
総合栄養食を主食にしていれば、亜鉛が通常は不足しにくいと考えられています。注意が必要なのは、手作りごはん中心の場合です。亜鉛は手作り食で不足しやすい栄養素として挙げられており、レシピ設計の段階で意識しておきたい成分になります。
一方で、サプリメントを自己判断で足すのは避けてください。ミネラルは足りないことだけでなく、多すぎることも問題になり、過剰症の心配があります。他のミネラルとの吸収のバランスもあるため、ひとつだけを増やせばよいという性質のものでもありません。
追加を検討するときは、いまの食事内容を持って獣医師に相談するのが安全です。手作りごはんを続けている場合は、栄養設計を一度みてもらうと、足りない部分と足りている部分の見当がつきやすくなります。
本項目は一般的な知識の紹介であり、獣医学的な診断・治療を目的とするものではありません。愛犬・愛猫の体調に不安があるときは、動物病院・獣医師にご相談ください。
FAQよくある質問
犬猫の亜鉛は不足しやすいですか?
総合栄養食を食べていれば通常は不足しにくいとされています。一方、手作りごはん中心の場合は不足しやすい栄養素として挙げられます。
亜鉛のサプリを足したほうがいいですか?
自己判断での追加は過剰症の心配があるため避け、獣医師に相談してください。ミネラルは足りないことだけでなく、多すぎることも問題になります。
皮膚や被毛と関係がありますか?
亜鉛は皮膚や被毛の状態との関わりが知られているミネラルです。ただし皮膚の不調には多くの原因があるため、続く場合は動物病院で相談してください。