ビタミンD
vitamin D
Definition
腸の粘膜のバリアや免疫のはたらきに関わるビタミン。犬猫は日光浴では十分に作れず、食事から摂る必要があるとされる。
この項目のポイント
- ビタミンDは腸の粘膜のバリアや免疫のはたらきに関わるビタミン
- 犬猫は人と違い日光浴では十分に作れず、食事から摂る必要があるとされる
- 脂溶性で体に蓄積するため、与えすぎは中毒の心配がある
ビタミンDとは
ビタミンDとは、腸の粘膜のバリアや免疫のはたらきに関わるビタミンです。骨やカルシウムの話題で語られることが多い栄養素ですが、腸の分野では、粘膜を守るしくみや体を守るしくみとの関わりから取り上げられます。
犬や猫では、人とは摂り方の前提が違うという点も、押さえておきたいポイントです。
腸のバリア・免疫との関わり
腸の内側は粘液層に覆われ、細胞どうしはタイトジャンクションでつながることでバリアを作っています。ビタミンDは、こうしたバリアのはたらきや腸の免疫に関わるとされ、腸の状態を考えるうえで名前が挙がる栄養素です。
人の分野では、アレルギーのある人で血中濃度が低いという報告があります。皮膚と腸を結びつけて考える腸皮膚相関の話題でも触れられるテーマですが、人での知見がそのまま犬や猫に当てはまるとは限りません。バリアがゆるんだ状態を指すリーキーガットと同様、研究が進んでいる途中の領域として受け止めるのが妥当です。
犬猫は食事から摂る
押さえておきたいのが、犬や猫は人と違い、日光浴ではビタミンDを十分に作れないとされている点です。窓辺で日向ぼっこをしていても、それでビタミンDが足りるという話にはなりません。犬猫にとっては、食事から摂る必要がある栄養素と考えられています。
人の健康情報では日光浴とセットで語られることが多い栄養素なので、そのまま犬猫に当てはめると誤解が生じやすい部分です。人向けの情報を読むときは、この種差があることを思い出してください。
与えすぎには注意が必要
ビタミンDは脂溶性で、体に蓄積する性質があります。そのため、多く与えれば与えるほどよいという栄養素ではなく、与えすぎは中毒の心配があります。
総合栄養食を主食にしている場合は、基準量が満たされるように設計されています。まずはそこで足りているという前提に立ち、足りない前提で上乗せしないことが基本の考え方になります。
サプリメントで補う必要があるかどうかは、いまの食事内容や体の状態によって変わります。追加を検討するときは必ず獣医師に相談し、人用のサプリメントを自己判断で分けて与えることは避けてください。手作りごはん中心の場合も、単独で足すより栄養設計全体を見てもらうほうが安全です。
本項目は一般的な知識の紹介であり、獣医学的な診断・治療を目的とするものではありません。愛犬・愛猫の体調に不安があるときは、動物病院・獣医師にご相談ください。
FAQよくある質問
犬や猫も日向ぼっこでビタミンDが作れますか?
犬猫は人と違い、日光浴では十分に作れないとされています。そのため食事から摂る必要がある栄養素と考えられています。
ビタミンDのサプリを足したほうがいいですか?
脂溶性で体に蓄積するため、与えすぎは中毒の心配があります。総合栄養食であれば基準量が満たされているので、追加を検討する場合は必ず獣医師に相談してください。
アレルギーと関係がありますか?
人ではアレルギーのある人で血中濃度が低いという報告があります。ただし人での知見がそのまま犬猫に当てはまるとは限らず、種差を踏まえて考える必要があります。