腸腎連関
gut-kidney axis
Definition
腸と腎臓が互いに影響し合う関係をさす言葉。腸で作られた物質が腎臓の負担に関わり、腎臓の状態が腸内環境に関わるという循環が研究されている。
この項目のポイント
- 腸腎連関は腸と腎臓が影響し合う関係をさす言葉
- 腸で作られた腐敗物質が肝臓で加工され尿毒素になるとされる
- 腎臓の働きが落ちると腸内環境も乱れやすいという循環が研究されている
腸腎連関とは
腸腎連関(ちょうじんれんかん)とは、腸と腎臓が互いに影響し合う関係をさす言葉です。腸で作られた物質が腎臓の働きに関わり、逆に腎臓の状態が腸内環境に関わるという双方向のつながりが研究されています。
腸と腎臓は体の中で離れた場所にありますが、血液を介してつながっています。そのため、腸で何が作られるかが腎臓に届くものを左右すると考えられています。腸活の話題で腎臓の名前が出てくるのは、この道すじがあるためです。
腸で生まれた物質が腎臓へ届くまで
大腸に未消化のタンパク質が流れ込むと、悪玉菌がそれを分解して腐敗物質を作ります。この流れはタンパク質の腐敗発酵と呼ばれます。
生まれた腐敗物質は腸から吸収され、肝臓で加工されて尿毒素と呼ばれる物質になるとされています。つまり、腎臓が受け取る負担の一部は、もとをたどると腸内細菌の働きから始まっているという見方です。腸で作られ、肝臓で形を変え、腎臓が処理するという流れは、臓器がそれぞれ独立して働いているわけではないことをよく表しています。
循環として捉える考え方
腎臓の働きが落ちると、この尿毒素が体に溜まりやすくなるとされます。そして体内の環境が変わることで、さらに腸内環境が乱れやすくなるという循環が研究されています。腸の乱れが腎臓へ、腎臓の状態が腸へと戻ってくる関係であるため、片方だけを切り離して考えにくいというのが腸腎連関の要点です。
腸腎連関という言葉は、この一方通行ではない関係をひとまとめに指すために使われます。どちらが先かを決めるための言葉ではなく、両方を同じ図の中で見るための言葉だと捉えると分かりやすくなります。
犬猫での位置づけ
猫は腎臓のトラブルが多い動物として知られており、その背景から食事と腸という観点で注目されています。ただし腸腎連関は研究が進められている途中の考え方であり、腸内環境を整えれば腎臓の問題が解決するといった単純な話ではありません。ディスバイオシスを含め、日々の食事や便の様子を観察しながら、気になる点は動物病院で相談することが大切とされています。
本項目は一般的な知識の紹介であり、獣医学的な診断・治療を目的とするものではありません。愛犬・愛猫の体調に不安があるときは、動物病院・獣医師にご相談ください。
FAQよくある質問
猫で腸腎連関が注目されるのはなぜですか?
猫は腎臓のトラブルが多い動物として知られているため、食事と腸内環境という切り口から腎臓との関わりを考える見方が注目されています。診断や治療については獣医師の判断が必要です。
腸腎連関は食事と関係がありますか?
大腸に届いた未消化のタンパク質が分解されて腐敗物質ができる流れが関わるとされ、消化しやすい食べ方や食物繊維との組み合わせが話題になります。食事内容の変更は獣医師に相談しながら進めると安心です。