ペクチン
pectin
Definition
果物や野菜に含まれる水溶性食物繊維。水を含んでゲル状になり、腸の粘膜を守るはたらきや腸内細菌のエサとしての役割が研究されている。
この項目のポイント
- ペクチンは果物や野菜に含まれる水溶性食物繊維の一種
- 水を含んでゲル状になり、腸の粘膜を守るはたらきが研究されている
- 腸内細菌のエサになり、短鎖脂肪酸のもとにもなるとされる
ペクチンとは
ペクチンとは、果物や野菜に含まれる水溶性食物繊維の一種です。りんご、特に皮の近くの部分やオクラなどに多く含まれるとされ、犬猫のごはんの話題でもよく名前が挙がる成分です。
同じ食物繊維でも、水に溶けずにかさを増やすタイプとは性質が異なり、ペクチンは水を含んでゲル状になるのが特徴です。果物を煮たときにとろみがつくのも、この性質によるものです。
腸のなかでのはたらき
ペクチンは水を含んでとろりとしたゲルになり、腸の粘膜を保護したり、有害物質を吸着して排泄を助けたりするはたらきが研究されています。便の水分の状態に関わる成分として語られることも多い繊維です。
もうひとつの側面が、腸内細菌のエサになるという点です。大腸まで届いたペクチンは菌に発酵され、短鎖脂肪酸のもとになるとされています。菌そのものではなく菌を育てる成分という意味で、プレバイオティクスの文脈でも取り上げられます。
つまりペクチンには、物理的にはたらく面と、菌を介してはたらく面の両方があるということです。便のかたちに関わる話と、腸内細菌の話が同じ成分で語られるのは、この二面性があるためです。
犬猫に与えるときの注意
ペクチンを目的にりんごを与える場合は、いくつか押さえておきたい点があります。まず、種と芯は必ず取り除くこと。そして、あくまで少量にとどめることです。果物には糖分も含まれるため、日々の主食の栄養バランスを崩さない範囲で考えるのが基本になります。
また、繊維は多ければよいというものではありません。一度に多くとれば発酵が進み、おなかがゆるくなることもあるとされています。犬や猫にとって主役はあくまで主食であり、果物や野菜はそこに少し添えるものという位置づけで考えると量を見誤りにくくなります。
新しく取り入れるときは少量から始め、便の様子を見ながら量を決めてください。下痢や便秘が続いているとき、体重が減っているときなどは、食材で対応する前に動物病院で原因を確かめることが先になります。持病がある子や治療中の子では、食事内容そのものが治療の一部になっている場合もあるため、自己判断で足さず獣医師に相談してください。
本項目は一般的な知識の紹介であり、獣医学的な診断・治療を目的とするものではありません。愛犬・愛猫の体調に不安があるときは、動物病院・獣医師にご相談ください。
FAQよくある質問
犬にりんごを与えても大丈夫ですか?
種と芯を取り除き、少量にとどめるのが基本とされています。果物は糖分もあるため、主食を邪魔しない範囲で考えてください。持病がある子は獣医師に相談すると安心です。
ペクチンはどんな食材に多いですか?
りんご(特に皮の近く)やオクラなどに多く含まれるとされます。
食物繊維ならたくさんあげたほうがいいですか?
とりすぎると発酵が進んでおなかがゆるくなることもあるとされます。少量から便の様子を見ながら進めるのが基本です。