糖アルコール
sugar alcohol
Definition
見た目や甘みは糖に近いが、体にも細菌にも代謝されにくい甘味成分の総称。エリスリトールやキシリトール、ソルビトールなどが含まれる。
この項目のポイント
- 糖アルコールは、甘みがあるのに体にも細菌にも代謝されにくい甘味成分の総称
- 細菌が糖と間違えて取り込んでも増殖しにくくなる性質が口の中のケアで研究されている
- 犬猫ではキシリトールは危険とされ、与えてはいけない
糖アルコールとは
糖アルコールとは、見た目や甘みは糖に近いのに、体にも細菌にも代謝されにくい甘味成分の総称です。エリスリトール、キシリトール、ソルビトールなどが含まれます。
甘味料として使われることが多い成分ですが、犬や猫の分野では「甘さ」よりも「細菌に利用されにくい」という性質のほうが注目されています。
細菌に代謝されにくいという性質
口の中の細菌は、糖をエサにして増えます。ところが糖アルコールは、細菌が糖と間違えて取り込んでも、うまくエネルギーにできないとされています。その結果、細菌が増えにくくなるという性質が、口の中のケアの分野で研究されてきました。
歯垢は細菌のかたまりであり、口の中にも独自の細菌のバランス(口腔内細菌叢)があると考えられています。糖アルコールは、この細菌の増え方に働きかける切り口として、口腔ケアの話題で取り上げられる成分です。
菌を全部いなくすることを目指すのではなく、増えすぎないように環境のほうを整えるという発想は、腸内細菌の考え方とも共通しています。口の中も腸も、菌がいること自体は前提であり、そのバランスをどう保つかが問われる場所だという見方です。
犬猫では必ず成分を確認する
ここが最も重要な注意点です。犬猫ではキシリトールは危険であり、与えてはいけません。キシリトールは犬で低血糖や肝臓への重い障害が報告されている成分です。人用のガムやタブレット、歯みがき粉、焼き菓子などに含まれていることがあるため、届く場所に置かないでください。誤って口にした可能性があるときは、様子を見ずに動物病院へ連絡してください。
一方、同じ糖アルコールでもエリスリトールは犬にも使えるとされ、犬用の口腔ケア製品に使われることがあります。糖アルコールというひとくくりの名前で安全性を判断せず、成分名で確認することが大切です。
なお、糖アルコールは全般に、多くとればおなかがゆるくなることがあるとされています。体に代謝されにくいという性質は、そのまま消化管に残りやすいという意味でもあるためです。取り入れる場合は少量から、便の様子を見ながら進めてください。犬猫用として作られた製品を選び、表示された使い方を守ることも大切です。
本項目は一般的な知識の紹介であり、獣医学的な診断・治療を目的とするものではありません。愛犬・愛猫の体調に不安があるときは、動物病院・獣医師にご相談ください。
FAQよくある質問
犬にキシリトールを与えてはいけないのはなぜですか?
犬では低血糖や肝臓への重い障害が報告されているためです。ガムやお菓子、歯みがき粉など人用の製品に含まれていることがあるので、口に入らない場所で保管してください。誤って食べた場合はすぐ動物病院に連絡を。
糖アルコールはすべて犬猫に危険ですか?
同じ糖アルコールでも成分によって扱いが異なります。エリスリトールは犬にも使えるとされ、犬用の口腔ケア製品にも使われますが、キシリトールは与えてはいけない成分です。
なぜ口の中のケアで研究されているのですか?
細菌が糖と間違えて取り込んでもうまくエネルギーにできず、増殖しにくくなるという性質があるためです。